【歯周病予防のための定期健診】PMTCとスケーリングとは【歯周病予防憶録】

歯周病予防のために歯科医院でできること

歯周病とは、日本人の成人8割が該当すると言われている、国民全体が抱える病気です。完全な治療は困難とされていますが、適切なブラッシングや、専門家による処置を受けることで、その影響を限りなく軽減できます。

逆に言えば、それらの処置を行わなければ、歯周病は長い時間をかけて進行しつづけ、いずれは歯が抜けてしまう事になります。歯科で行っている、歯周病予防の方法をこちらでご紹介します。

歯周病が進行してしまう原因は「歯垢（プラーク）」にあります。プラークとは細菌の塊であり、これが歯の間や歯周ポケットに入り込み、虫歯や歯周病を進行させてしまいます。

歯垢は、ブラッシングで取り除くことができますが、いかに適切なブラッシングが出来ていたとしても、およそ3割程度は取りきれず、残ってしまうと言われています。

口に残った歯垢は、数日後には「歯石」と呼ばれる状態に変化します。歯石は、文字通り石のようなものであるため、これ自体は無害ですが、細かい穴がびっしりと空いているため、歯垢が張り付きやすくなります。

つまり、歯垢を除去するために、歯に張り付いた歯石も同時に除去されなければなりません。歯科では、歯石を除去するスケーリングを行っております。

歯石の除去は、専門家が専用の道具を使うことで、初めて行えるものです。個人では非常に困難なので、定期的な通院が必要になるのです。

スケーリングは保険適用内ですが、条件があります。歯周病である方ならば、歯周病治療の名目で、保険適用内でのスケーリングを行うことができます。

歯周病であるかどうかの判定のために、まずは歯周ポケットの深さを測ります。プローブと呼ばれる目盛りのついた道具を、歯周ポケットへ軽く差し入れるのです。

3ミリを超える深さや、出血があった場合などを総合して、歯周病であると判断できる場合に、はじめて保険適用内でスケーリングを行うことができます。

保険適用内での歯石除去は、歯周病の患者様でなければ出来ません。歯周病を発症する前に歯石除去を行えるのが「PMTC」です。

PMTCとは、プロの手による歯の徹底的なクリーニングの総称です。歯石除去もその一部に含まれており、歯周病の予防のみでなく、虫歯予防から審美性の向上などの効果が期待できます。

歯周病の予防には、歯科医による定期的な歯のメンテナンスが必要になります。当院へお気軽に起こしください。